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 おいものせなかだより9月   2017年9月1日(金) [おいものせなか通信]

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おいもだより裏面エッセイ

      オキナワって、どんなトコ?
                            2017.9.1

  きれいな海、のんびり南国というイメージの沖縄が、数年前に観た映画
 「標的の村」(2013)で、目からウロコだった。米軍基地の問題は何となく
 感じていたが、沖縄の住民の生活を脅かす新基地建設に反対する住民をま
 るで障害物のように強制排除する国と警察。ショックだった。

  ここまで沖縄の人たちが苦しんでいることを知らなかった。本当は、自分
 たちの問題なのに…。映画監督の三上智恵さんは、その後も沖縄の問題を
 ドキュメンタリー映画で製作して、映像で訴えている。今年多くの反対の声
 を無視して強行採決された共謀罪は、一番先に沖縄の住民の反対運動を封じ
 込めるために使われるだろうと聞いた。

  今年の報道の自由度が、日本は年々順位を下げて世界で72位。今は、国が
 戦争に向かって暴走しても反対の声を言えない、言わせない戦前のようだとも。
 私たちは沖縄の基地の問題に無関心すぎると感じた。やっと念願の沖縄の勉強
 会を企画した。でも、予想以上の反応の鈍さに、心が折れそうになった。それ
 でも絶対いいお話だからと、あきらめずに声をかけて、なんと15名の方が。感謝(涙)。

  講師の中原眞澄さんは、盛岡内丸教会の牧師さん。講演資料も素晴らしく、
 かつて琉球国といわれた沖縄の成り立ちから、沖縄の米軍基地の問題について
 反対を声高に訴えるのでなく、歴史的事実を淡々と話されて圧倒された。参加
 者からは意見や質問が飛びかい、「結局、私たちができる一番の方法は、選挙
 の投票です」と、何度も強調された方が印象的だった。

 〈講演の概要〉
  日本の国土面積の0.6%、人口が約1%しかない沖縄県に、在日米軍基地(軍用
 施設)の約70%がある。1945年の沖縄戦では、本土を守る捨石作戦として沖縄で
 徹底的持久戦に持ち込み、住民9万4千人を含む約20万人が犠牲になった。(住民
 の4人に1人が犠牲)

  敗戦後の占領期に、本土は日本政府を介した間接統治、沖縄は米国の直接統治
 で米軍軍政期(1945~72)に、平坦で適した土地を強制的に接収(「銃剣とブルドー
 ザー」=軍事国際法違反)したもので、全住民を収容所にほぼ1年間収容し、その
 間に土地を取り上げ、基地を建設した。1952年に日本が米国から独立した後も、
 沖縄を含む南西諸島は米国統治下で、住民は無国籍。日本はすすんで沖縄を差し
 出して、基地面積は返還までにほぼ倍増。
  
  1972年、「基地抜き」「本土並み」で「平和憲法」下の日本への復帰を願った
 沖縄の願いは完全に無視された。「核抜き・本土並み」と政府は言ったが、米軍
 基地とその自由使用権は温存。有事の際の核兵器再持込み、現状回復費約12億円
 も日本が肩代わりの密約を交わしての返還だった。

  沖縄に対する構造的差別は明治維新の頃から。明治維新時に琉球国を併合した
 「琉球処分」に始まり,本土防衛の捨て石とした沖縄戦から本土復帰に至る数次
 の「琉球処分」が繰りかえされた。

  また、沖縄と他県との二重基準も。普天間飛行場(沖縄戦最中に米陸軍が村の中
 心地に建設)は周囲に民家が密集していて、「世界一危険な基地」と言われている。
 今、辺野古に新基地建設の問題は、「普天間の危険除去」目的というが、普天間
 から直線距離で36㎞しかなく、軍艦の接岸も可能になり、基地機能は一層強化され、
 将来へ長期にわたる米軍基地の固定化だ。沖縄県民の80%以上が反対しているのに、
 政府は聞き入れない。辺野古移設まで、佐賀空港をオスプレイ(事故の多い欠陥機)
 が暫定使用の案を政府が提案したが、地元の支持を得られないと撤回。えー、沖縄
 の声を無視して、他県の反対は聞く?そして、諸外国と比較しても、突出した日本
 の米軍基地負担。韓国、ドイツ、イタリアは30~40%なのに、日本は約74.5%も! 
                         
                               (以上、概要)

  「ザ・思いやり」という映画がある。1978年から始まった、当時の防衛長官
 ・金丸信が、在日米軍基地の負担を軽くするために日本が経費を負担する「思い
 やり予算」。米国との条約には一切義務付けられていない「思いやり予算」は、
 日本人が働いて支払っている税金から、これまで6兆円以上が投入されてきた。
 (2015年の米軍駐留経費に8911億円) 米軍一人当たり年間1500万円という額。

  在日米軍家族のための住宅、学校、教会、銀行、ゴルフ場、マクドナルドなど
 の施設に。電気、水道、ガス料金は使い放題、遊びでも有料道路料金がすべてタダ。
 米兵による凶悪・暴行事件の賠償金にも使われている。なぜ日本人がここまで米軍
 を思いやらなければならないのか?米兵が思いやり予算によって建てられた160
 平米の住宅に暮らす中、東日本大震災の被災者は未だに30平米の仮設住宅での
 生活を強いられているというのに。

  先日は北朝鮮のミサイル発射騒動で、朝から警報やTV全局で報道は異常だった。
 韓国でも米国でもほとんどニュースになっていないとか。不安を煽って、だから
 米軍基地が必要だ、軍備増強だ、イージス・アショアという1基800億円もする
 ミサイル迎撃システムを複数基、米国から購入決定を正当化するためなのかと思っ
 てしまう。防衛費は年々うなぎ上りに増え、今年も5兆円を超すらしい。

  米国の戦争に加担するために使う膨大なお金を、まず震災や台風の被災者の復興
 に、若者や高齢者の貧困など、本当に必要なところに税金を使ってほしいのだ。

  中原さんは、3・11の震災の時に、東北が差別されていることを感じた。
 そして何度も通ってきた沖縄が、いかに差別されてきたかに初めて気づいたという。
 大事なことは、沖縄の問題をよそ事と思わず、自分の問題として受け止める想像力、
 そして人間としての共感力を持つこと。また、政治的なことに関して、何が問題な
 のか、どう考えるのかを問い、話すことが、市民としての義務であり責任であると
 いう言葉に、頷いた。
                              
                                  新田ぶん

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